電柱×北斎の"かっこよすぎるビジュアル"はどのように生まれたのか? - 無電柱化民間プロジェクト広報担当者に聞いてみた


電柱×北斎の"かっこよすぎるビジュアル"はどのように生まれたのか? - 無電柱化民間プロジェクト広報担当者に聞いてみた

  [2014/08/14]
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「無電柱化民間プロジェクト」キービジュアル
日本のまちなかに数多く見られる電柱。それを防災や景観などの観点からなくす"無電柱化"を政府・自民党が推進するプロジェクトが「無電柱化民間プロジェクト」。先月7月10日に実行委員会が発足し、あわせてキービジュアルが発表されました。

葛飾北斎の「冨嶽三十六景」を引用し、"景観が台無しになっている"というテーマを訴えるビジュアルだったのですが、鮮やかな富士山と電柱のシルエットのコントラストやレイアウトの妙から、SNSなどを通じて「デザインが完成されていてかっこいい」、「テーマと逆のメッセージにとれる」などの意見が相次いで発せられました。世のクリエイターたちの多くが注目したこのビジュアル、いったいどのような経緯で生まれたのでしょうか。

今回は、このプロジェクトの広報活動を担っている「無電柱化民間プロジェクト」実行委員会事務局の担当者に、電柱と葛飾北斎の作品がコラボレーションした"かっこよすぎるビジュアル"が生まれた背景を聞きました。

――先頃発表された「無電柱化民間プロジェクト」のキービジュアルについてお聞きします。葛飾北斎の「冨嶽三十六景」の中から、「凱風快晴」を下敷きにした図案を採用した理由は?

電柱が景観を損なっているビジュアルイメージとするため、皆さまにも親しみのある風景画として採用しました。

――キービジュアルに関して、手がけたデザイナーないしは企業をお教えいただけますか?

非公開となっております。

――では、配色や電柱などのオブジェクトの配置など、デザインされた方が特に気を遣った部分をお教えいただけますでしょうか。

電柱が景観を損なっていることを強調するため、電線の太さに関して、バランスを見ながらできるかぎり太くしております。

――プロジェクト委員は、菊池武夫氏やコシノヒロコ氏といったファッション業界から弘兼憲史氏のような漫画を手がけるクリエイターなど、多様な分野をカバーした人選であるように感じます。今回のビジュアルを制作するにあたって、主導した方や業界分野はありますか?

キービジュアル制作に関して、委員の関与はありません。「無電柱化民間プロジェクト」実行委員会事務局が主導して制作いたしました。

――この採用案のほか、候補となっていた物はありますか?あったとして、どのような物だったのでしょうか?

ほかの候補はございません。

――同プロジェクトのビジュアルに対し、SNSやブログなどを通じて「デザインが洗練されており、キャンペーンの意図とは逆の効果を持っている」などの意見が多く見られました。こうした反響について、プロジェクト内ではどのような反応がありましたか?

今回の反響が、さらにこのプロジェクトを皆さまに知っていただく機会になり、大変ありがたく思っております。

――最後に、今後プロジェクトを進めていくにあたり、特に強く訴えていきたいメッセージをお教えください。

世界の主要都市で電柱が減少する中、日本では毎年7万本もの電柱が増設されています。 2020年に東京オリンピック・パラリンピックを控え、政府は訪日外国人2,000万人を目標に掲げています。観光推進、また巨大地震などの防災対策のためにも今取り組むべき重要なプロジェクトですので、皆さまにも賛同いただけましたら幸いです。

――ありがとうございました。

キービジュアルのデザインの完成度によって、思わぬ形で注目を集めることになった同プロジェクト。最後に語られたように、電柱は地震大国である日本では特に防災面のリスクが高く、また景観を乱す"美しくない"オブジェクトとして問題になることも多々あります。

しかしながら、このキービジュアルは電柱の造形をシルエットで際立たせながら、北斎の富士山とのコントラストを持たせることで画面が完成されており、「景観破壊というメッセージを訴えるビジュアルが美しい」という矛盾が、これだけの反響を呼び起こしたといえそうです。

ちなみに、現在同プロジェクトでは電柱が景観上不必要であると分かる写真をFacebook上で募る「電柱が消えたら景色がいいで賞」キャンペーンを行っています。興味のある人は電柱の"入ってしまう"景色を探してみながら写真を撮ってみると、普段暮らしているまちの違った表情が見えてくるかもしれません。

http://news.mynavi.jp/articles/2014/08/14/df/

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